小栗旬さん演じる太宰を見てきました、
映画の感想を一言でいうと、「もう一度観たい」でしょうか、
その時、ワタシは誰になろうかなどと・・・いやいやそれは無理、
誰の目線で観ようかと勝手に思い描いています。
[ 三人の女 ]
その1 妻 津島美知子
その2 愛人 太田静子
その3 最後の愛人 山崎富栄
太宰は恋をしたかっただけかもしれないし、作品を生むための手段だったのかも・・・
彼にしかわからない事ですが。
妻の美知子は母親のように甘えられて、わがままを言える相手でしたし、彼女もまた太宰の才能を誰よりも信じていたのです。
いつでも帰ることが出来る場所、待っていてくれる安心感は、彼の強みであり、ズルさでもあったのかもしれません。
太宰と静子の言葉を借りると 恋と革命に生きたかった?
彼の作品は、人間失格、斜陽、津軽、この3冊しか読んでいませんし、またもっと読んだところで、彼の何たるかを知ることなどは無理ですが。
↓図書館で予備知識を得ようと借りていました。
いつも頬杖をついている、または何故か斜め顔 そんなイメージがあります。
映画の中で気になるのは、
静子は命がけで恋をしたいと云っていますが、それとは別に子供が欲しいとも。
恋がしたい女に子供はちょっと似つかわしくない気もするのですが、そこには女の計算もあったのかもしれません。
太宰は静子に
「コヒシイ(恋しい)」と手紙を書きました、彼が恋しいと書いた手紙はこれ一通だったと云われていますが、
妻にあてた最後の手紙は
「お前を誰よりも愛していた」と残しています。
女はその一言で生きていける可愛い生き物ですよ、きっと。
しかし、彼の殺し文句
「君は僕が好きだよ」 おいおい・・僕は君が好きだよとは言わないのかーい
いやぁ~彼はズルくて不良だぁー
最後に富栄と太宰は玉川上水で共に死を迎えたのだが、彼女が欲しかったものは?
太宰を愛して愛して・・いたのだろうけど、もし静子のように子供を授かっていたとすれば と仮の話しをしてもしょうがない。
でも心中は彼女が主導だったのだろう と思ってしまう。
泣きながら、笑いながら 一緒に死にましょうと、一途な女の気持ちに気付いたら
男はシュッターと逃げますよね、きっと。
「ワタシが最後の女、彼はワタシと共に」などと、
富栄が思っていたとするならば・・・
彼女の心の闇の部分は計り知れませんが、太宰も命の残りを十分知っていたはずですし、その時二人にどんな会話があったのか、怖いけど知りたいです。
??? もういっぱいですよーーー頭の中がグルグル~~
それにR15指定ですから、
ほら~あんな事もこんな事も・・あららと なっちゃって。
死ぬ。死ぬ。と 死んでやる詐欺だと揶揄された事もあるようですが 、
本当は生きたかった、しかし彼にとっては生き難い世の中だったのかも。
ちょっとだけ、三島由紀夫が出てきて 思わずおおおーーーと。
女と心中した太宰と割腹自殺した三島と・・・う~ん、なんとも。。
最初の心中未遂は、シメ子。
生き残った彼は、彼女が死ぬ間際に違う男の名を叫んだといっていますが、
これが本当かどうかは分かりません、誰も観ていないのですから。
次は芸者の初代でしたか?
女性遍歴は華々しいと表現したいけど彼の場合は 哀しい そんな言葉が似合う。
『 恥の多い生涯を送ってきました 』 (人間失格・第一の手記から)
太宰さん、みんな恥をかきながら それでも生きています。
・・・彼は それを見て 笑っているのだろうか?
(追記)映画の中 太宰の友人、坂口安吾を全く知りませんでした。
帰りに本を一冊「堕落論」を買ってきました、読んでみます。