恋愛は人生の花であります・坂口安吾より

先日、人間失格の映画を観た後に購入した 「堕落論坂口安吾

彼は小説家というより、哲学者という方が分かりやすいかも、

 ※ 哲学者というのは簡単な事も こ難しく理詰めで話す、

   全くの個人の感想ですが 息子が哲学科出ですからそんな風に感じただけです。

 

本の内容はとっても難しい、昭和20年東京の空襲を経験したという厳しい時代を生きた人の言葉は、一度読んだくらいでは理解できないな、というのが正直な感想です。

政治家に対して、軍人に対して、天皇制に対して・・と書くと、左翼かと思われがちだが、その左翼までも毛嫌いしているようです。

 

 

勧められた疎開をせずに東京が大きな破壊を受け敗戦するが、本書の中で・・

  あの偉大な破壊の下では、運命はあったが、堕落は無かった――中略ーー

 「人間は生き、人間は堕ちる。そのこと以外に人間を救う便利な近道はない」  

 

映画の中で坂口安吾が太宰に

「もっと堕ちろ、堕ちろ」と

そう何度も言っていた理由が少しだけわかったような気がした。

 

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この本は 13編の短編で、面白く読むことが出来たエッセイもあります。

「悪妻論」と「恋愛論

どちらにも恋愛についての彼の考えが渦巻いています、

その上で恋愛とはいかなるものか、私は良く知らない、と書くあたりが愉快です。

恋愛論の最後にこう書いてあります

 

『 孤独は、人のふるさとだ。 恋愛は、人生の花であります。

 いかに退屈であろうとも、この外に花はない 』 

 

彼の恋愛は?と調べてみると、相手は女流新進作家の矢田津世子だろう 、

女は男の家に本を忘れていった、男は悶々とその意味を考える

女は誘いの手紙を書く・・・男は恋に落ちる、なんとも単純だ。

しかし、男は女を手に入れることはできなかった、

女は他にも男がいたようだから、遊びの恋だったのだろう。

悲恋と呼ぶにはちょっとつまらない話しだけど。

 

 矢田津世子が美人さんなのよ、秋田県五城目町出身、秋田美人なんだわ。

 

悪妻論と恋愛論 この二つは昭和22年の婦人公論に発表とある。

婦人公論・・・なのね、

 

 

とりあえず、ワタシは 間違いなく 悪妻だ。。。